恋愛編

君に捧ぐ詩(ウタ)

いつからだっただろう
君が私の隣からいなくなったのは


私は今一人で電車に乗っている
確か去年の今頃は
窓に反射で映る私たちが見えていたはず

私はつい窓の端にもたれかけた
鏡のようにみえる
そこには、とりえのない女の子がいる

物語の中の女の子はいいなぁ
自分がどんなんになっても好いてくれる人がいるから
夢見がちな少女は今日もため息の世界

この窓を境に映っている
虚現(ゆめ)の世界へ行けないかしら

ついそう思ってしまう私
君が隣にいないというだけで
とても、寂しい

手を窓に虚現にぐいぐいおしつけながら
そんな事を考えてしまう
外に在る灯りがただただ
目に映っては消えてゆく

今は思う
君と話したい
あの時のように笑いあえたら
喧嘩しあえたらどれだけ嬉しかろう

電車が私の駅に着く
風を切って階段を走り降りる
洗い流したい、全てを
この思いと共に

外は
寒い寒いさむいサムイサム、、、


あれからどれだけたったろうか
次の乗り換え駅がいつもうらめしかった
君と別れなければならなかったから

今も恨めしい
こんな長い道
前はこんな風に感じなかったのに

私は君が好きだった
愛してた、、、恋してた、、、
“別れよう”なんて言わなければ良かった

私なんて大嫌いだ