自然編
無題。のぼるよ、階段。
分かってるからさ、口出しするなよ。
分かってるさ、今すぐ星を架ければいいんだろ?
階段を駆け上がれば
まっさらの暗闇。
分かってるから。
俺の仕事は日毎に更新される夜を作り上げることだろ?
星を架ければ終わりなんて、甘っちょろくない。
醍醐味は月さ。
夜のために全ての昼の時間を賭けて作った月を、
慎重に、そうさ、文字通り命懸けでつるすんだ。
少しでも、気を抜いてみろ?
後ろから、そっと、バルバローネが
Ban!
冗談抜きでこの額にいくつ穴が空いたか、
分かるか?
俺の仕事が分かったか?
これでお前は今日から俺だ。
俺はというと、これからは、
太陽の生成さ。