あの娘の名前はprincess
昨日と今日と明日3ゴロゴロゴロッ――
「シ、シホン〜」
「なんだよ、ミル」
「か、雷ぃ〜」
二人が切り株で喋っていた途中いきなりピカッと空が光るとザ〜っと雨が降ってきたのだった。
そして、今は10時半頃、ミルフィーユとシホンは隣り合ったベッドで仲良く横になっていたのだった。
「ねぇ…」
「なんだよ」
「手」
「テ?」
「手!手ぇつないで?お願い〜」
「べ、別にいいけどよ〜」
「じゃぁ、いいんだね。ありがと!」
と言うかいなやミルフィーユの手がシホンのベッドにズボッと入ってきて、シホンの手をキュッと握ったのだった。本当に怖かったのか結構な力で握ってきた。
「……ミ、ミル〜もうちょっと軽く握ってくれないでしょうか…」
実はシホンは内心は“や、止めてくれ〜。いつもいつも理性を保つのが精一杯なのに〜!手、ててててててななんか握ったらぁあ゙ううゔぅ〜”という感じだった。
と更にミルフィーユが追い討ちをかけた。
「ねぇ、シホン!」
「ごめんごめんごめんごめ…」
「へ?な、何が?」
「あ、あうぅ〜ごめ!こっちの話」必死に気持ちを落ち着かせようとしたが…
「あのね、シホン!キ、きそしゅうはぁ〜」
「意味が……」意味が分かりません!
「あごあごあごめ」
「……」
ミル、、、すまない理解不能…とりあえず落ち着かせた方がいいかな。左手が締められすぎて痛いし…。と、
「ごめん、落ち着くね。」ここで一回深呼吸をするミルフィーユ。シホンも密かに深呼吸。
「「あのさ…」」……
「「そっちから…」」…・……………………………………………
「じゃあ、俺から…。『ねぇ、シホン!』でなんて言おうとしたの?」
「そう!それそれ!今言おうとしたの………。」
「なんだよ!さっさと言えよ!まどろっこしいなぁ〜」
「きすして!!!」
「へ…?」
一瞬それだけかよ!と思ったが確かに自分から言うのはなぁ〜と思い直したのだった。
が…それより重大な事が…今、ここは真っ暗。ベッドはつながってるから落ちるという心配は無いが、さっきも思ったが…自分は理性を保っているので精一杯なのだ。キスだけで留まれるかという事…
「だめなの…?」
いえいえいえ、どちらかとしたいんですけど…
「じゃぁ…私が…するね!」
そ、そんないい案を思いついたような声をださないでくれぇ〜、あ、でも手が離れてくれた。良かった〜…じゃなくて………み、ミルがはって来るような音が。あぁぁ〜、その境界線を破ると危ない!うん!マジで!来たら駄目だよ!ミル!
が、あっさりと境界線は破られて…
「しほん?ここらへんだよね?あっ体がここにある。すべすべだねぇー」
ミ、ミルゥ〜そこは腹だよう。こしょばくて…き、気持ちいい…。すまん。15歳まで待てねーかも。
と、ミルフィーユのひんやりした手がシホンの顔を包み込む。そして、柔らかいミルフィーユの唇がシホンの唇にふれる。シホンは、雷のおとは遠のいていくおとが遠くに聞こえていた。
「雷、いっちゃったや。ありがと。おやすみ。」と、またはっていこうとするミルの音を聞きながらシホンはむっくりと起き上がった。そして、
「ミルフィーユ」と囁き
「なに?」こちらを向いたミルフィーユに軽く体当たりをした。そしてそのまま覆い被さるようにミルフィーユの両側に腕を立てた。
「なにさぁ。シホン!し、ほん…?」最初はクスクス笑っていたミルも俺の異変にきずいたのかだまる。俺は耳元で
「キスをする。」
有無を言わさないよういうと、俺はミルにキスをした。いつもより激しく、この後のことも求めるように。ミルは分ってないようだが…
舌を少し入れてみる。ミルの口の中はとても熱かった。もう少し入れてみる。ミルの舌は口の中で逃げ惑っていた。本人はなにをされているのか分らなくて目を見開いていた。と、その時だった。