あの娘の名前はprincess
カルレットに着く1今日は8月18日。ラックさんとキィさんと出会ってから3週間たった。もう私たちはすごく仲がいい友達。
「ねぇ、ミルフィーユちゃん。」
「はい。」ああ、この人はラックさんのほうだな。『ちゃん』付けする方がラックさんで、『さん』付けがキィさんなのだ。
「実はねぇ」「もうミルレットに入ってるんだよ」
「あ、キィさん、おはようございます」
「おはよ、ミルフィーユさん」
「おまえなぁ、オレの話、途中からとるなよ。」
「え〜。だってラックの反応おもしろいし。おこって。」
キィさんて、密かに悪魔。
「ミルフィーユちゃんだってビックリするだろ!」
「いえ、もう慣れましたよ!」
一緒になって少しいじめてみる。
「・・・・・・」
私は、キィさんと顔を見合わせ笑う。そんなのどかな日が続いていた。
少し経って、ラックさんは機嫌が良くなったのか、また話し出した。
「で、さっきの続きなんだけど。明日には、」「僕達の家に着くんだよ。」「え、ホント?」「うんっ」「だから、きぃ〜」
「それでね、」「あ〜もうっ!」「「家に来ない?」」その後に「オレ達の」と「僕達の」が重なる。
ミルフィーユは笑いそうになりながら言った。
「ええ、行きます」
夜。
「あ〜あ、これが最後のラックさんとキィさんとの夜かぁ」
「「え、そうなの?」」
「え?」
「明日は、」「オレ達の家に泊まるだろ?」
「いいんですか?」
「うんっ全然大丈夫。」
「部屋の中、片付けるまで町でも見学してればいいからさ」
「じゃっ、泊まりますね。あ、今日は、まだテントとか張らなくていいの?」
「あぁ、確かここらへんにカーリーがやってる宿があったよな?」
「うん、カーリーってのは僕達の友達だよ。」
「へぇ。あ、あれですかね?」
「そうみたいだな」
「ふぁぁ。朝だ〜」
「ミルフィーユちゃん。」
「あ、おはよう。ラックさんは?」
「まだ、寝てるよ。そんなことよりベランダに出てみなよ!」
外は、まだ・・・6時37分なのに暑くなりかけていた。
「なんですか?」
「ほら、ここから僕達が住んでいるオロカルがみえるでしょ?」
「あ、あれが!へぇ〜。歩いて2時間ぐらいですね。」
「じゃ、いこっか!」
「ラックさんは?」
「あぁ、あのバカを早くたたき起こしてきて?」
「はいっ!」